少年漫画と主人公
Switchと相対するとき、Trickstarは必然的に大きな物語側に立つことになります。
Trickstarがfineを破りDDDで勝利した時点で、Trickstarは紛れもなく「革命という物語の主人公」となりました。
このときからTrickstarは、「天祥院英智の五奇人討伐による旧・革命」というこれまでの大きな物語すら飲み込んだ「より大きな物語」として君臨することになります。
この入れ子構造の対比があんスタのおもしろいところです。
ある方向から見た真実が、別方向から見たときもまた真実であるとは限りません。これはひとつの月の裏側です。
話を戻して、Trickstarがfineを破りDDDで勝利した時点で、Trickstarの立ち位置はその他大勢であったモブから一躍「物語の主人公」となりました。
こういった「主人公」を中心にした旧来の物語=少年漫画的世界観も「大きな物語」の一つの特徴です。
一方、Switchは「大きな物語からこぼれてしまった」ものたち、つまり明確に、大きな物語に対する「小さな物語」として、言わば「もうひとつのTrickstar」として描かれています。
逆先夏目と衣更真緒の対比も気になるところです。
本物の魔術が使える「職業魔法使い」である夏目と、魔法なんか使えないけれどスバルから「魔法使い」と呼ばれる真緒。
夏目は「本来自分がいるべき場所にまんまとおさまった」として真緒に一家言ある様子。
髪色も赤系統で似ていますね。
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